ダイバーは体調管理が重要!自分で管理しないといけません

ダイビングは無茶してやるスポーツではありません。体調が悪かったら絶対に潜るのはやめましょう。例えば寝不足でボーっとしているときなど、無理して潜ってもとっさの判断ができなかったるするのでとても危険です。アルコールを摂取しているときも基本潜ってはいけません。血中のアルコール濃度が上がり血のめぐりが悪くなります。絶対にダメというのではなく、これも自己責任ですが、アルコールが翌日まで残っているような飲み方はダメでしょうね。なるべくなら飲まないほうがいいでしょうが。

風邪をひいているときもNGです。昔、風邪で鼻がつまっていたけど、大丈夫だろうと自己判断で潜ったことがあるんですが、これが最悪でした。鼻がつまっているため、耳抜きがうまくできず、潜行までにすごく時間がかかり、他の人たちに迷惑をかけたことがありました。耳が痛かったんだけど、他の人たちが待っているからと痛いのをガマンして潜ったのが失敗でした。いや~、とにかく耳が痛かった。もうダイビングにまったく集中できず、早く上がることばかり考えていましたね。そして、最悪なのは浮上のとき。潜行するより、浮上のほうが耳が痛いんですよ。もう鼓膜が破れるんじゃないかってくらい痛くて痛くて。ガイドさんに耳が痛いことを伝えて、少しずつ浮上したわけです。海からあがってホッと一息ついたところでガイドさんが「鼻血がでてるよ!」と。私の鼻からはタラ~っと鼻血が。そしてマスクをしていたところにスクイズの跡が。鼻から呼吸ができなかったために、締め付けられて毛穴がうっ血してしまったんですね。もう恥ずかしいやら、みっともないやら・・・。もちろんガイドさんからは「今日のダイビングは禁止!」と、禁止令まで出される始末で。スクイズの跡は2~3日とれませんでした。とほほ。

このときにダイビングってムリして潜るもんじゃないなと痛感しましたね。これ以降はちょっとでも体調が悪ければパスすることにしました。最初のうちはパスすることが恥ずかしいなんて思っていたんでしょうね。でもまったく恥ずかしいことではなく、自分の体調は自分でしかわからないので、ムリせずのんびり構えていたほうがいいかもしれません。

ダイビングの最後におこなう「安全停止」も、自分で自分の体を守る大切なものなので、きちんとやるようにしましょう。安全停止とは、ダイビングで体の中にたまった窒素を外にだし、減圧症になるのを防ぐ役目があります。安全停止はダイブコンピューターをみながらきちんとやることをおすすめします。

そしてダイバーは最後にダイビングをしてから18時間は飛行機に乗ってはいけません。ダイビング直後に気圧の低いところに行くと、体内にたまった窒素が気泡化しやすく、減圧症になりやすいためです。ダイバーが吸うタンクは、酸素が20%、窒素が80%と言われています。通常、窒素というものは血液中に溶け込むものですが、ダイビングで急浮上したり、水深の深いところに長時間潜っていた場合は、窒素が気泡化して体のあちこちで悪さをするということなんですね。症状としてはチクチクと刺すような痛みが手足にでてきたり、しびれたり、関節が痛くなったり、ボーっとすることが多いようです。

減圧症にならないためにも、つねにダイブコンピューターとにらめっこしながら、とにかく深く潜りすぎない、急浮上はせずゆっくりゆっくり浮上する、安全停止は必ずおこなうってことですね。きちんと守っていれば減圧症は防げますので安心してください。